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2024年6月17日月曜日

幕間(まくあい) 4

持ち帰った死の花とほうれんそうをせっせと植えます
三男「ご存じだったんですか、僕とアルーエットさんのこと」
始祖「ん?」
三男「言い訳になりますが、僕はけっしてアルーエットさんにちょっかいを出していませんから」
始祖「ふ~ん やっぱりな」
三男「は? (ずちゃっ)
始祖「たぶんそんなこったろうと思っていたが」
三男(…ちっ カマをかけただけか)
始祖「ひいき目で言うわけじゃないが、おまえはそこそこ見てくれはいい 中身はともかく
三男(それってほめてるの? けなしてるの?)
始祖「エースにほったかされたアルーエットがぐらっときてもしかたがない」
始祖「アルーエットの心をつなぎ止めておけなかったのはエース自身の問題だ」
三男「……」
始祖「それに、エースは別におまえのせいで離婚したなんて思っちゃいない 安心しろ」
三男「はあ」
始祖「♪」
三男「始祖様、た・ば・こ」
始祖「煙草がどうした?」
三男(…なるほど 今回の件では僕におとがめなし そのバーターか)
  三男「煙草は一日3本まで」
三男「喫煙場所は2カ所に限定させていただきます」
始祖「話がわかる男だ(笑)」

三男(やれやれ)
三男(とうてい僕なんかが太刀打ちできる相手じゃありませんね)
かくして、ストラウド・マナーの全館禁煙は方向転換を余儀なくされたのだった


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幕間(まくあい) 3

時系列的には「シナリオ『対立の中で婚約 5』」以降のできごとです

スレイヤー邸
エルヴィラ「あら、来てたの ヴラド」
始祖「おじ貴がこの間、無理やり置いていった見合い写真を返しに」
エルヴィラ「オヤジもこりないわねえ(笑)」
エルヴィラ姐さんはスレイヤー卿のひとり娘 始祖様にとってはいとこにあたります
エルヴィラ「ヴラド、伴奏をお願いね」
始祖「…へえへえ」
エルヴィラ「♪」
始祖(用がすんだらさっさと帰るべきだった)
エルヴィラ姐さんはバイオリンはど下手です
エルヴィラ「どうでもいいけど、そのおかしなTシャツは何なの?」
始祖「さっき、おじ貴にも叱られた」
始祖「ヨシ イクゾーのリスペクトなんだがな」
エルヴィラ「ヨシ イクゾーって誰よ?」
参考動画:バイオハザード・ヴィレッジ [吉幾三]
始祖「三男に飲みもしないカクテルを無駄に作るなと言われた」
エルヴィラ「それで、わざわざ人の家でカクテル作りの練習をしてるわけ?」
始祖「さすがはエルヴィラ姐さん、ご明察♪」
始祖「姐さんなら俺が作ったカクテルをちゃんと飲んでくれるし」
エルヴィラ「甘ったれるんじゃあない」
そう言いつつ、律儀にカクテルを飲む姐さんでした

チェスナットリッジから戻った三男はネクター作りにはまっています
三男「♪」
始祖(勝手にネクター製造室に改装しおって)
ブラッドネクターはヴァンパイアにしか作ることができません
三男「バイタリティーネクターの材料を分けてもらいにエースさんのお宅を訪ねてもよろしいですか」
始祖「好きにしろ」
三男「ありがとうございます あのネクターが作れるようになれば、始祖様が日焼け死にしても即座に対応できます」
始祖「…勝手に殺すな」
日光耐性を持たない始祖様が日焼け死にするのは日常茶飯事なのです

三男「お世話になります」
エース「いらっしゃ~い」
*「だあ♪」
次男(展開早っ)
次男「ちょっとおまえに訊きたいんだが」
次男「エースの最初の結婚が駄目になったのって、おまえが原因なのか」
三男「ぎくっ
参照記事:ネクター配達員は二度ベルを鳴らす 4
三男「…ど、どうしてそれを」
次男「この前、始祖様がちらっとそんなことを言ってた」
三男「始祖様が…」
三男(なぜばれたんだろう)
窮地に立たされた三男であった 次回に続く


今日のエルヴィラ姐さん:腕前はアレですが、バイオリンを演奏することは大好きです
新スレイヤー邸はギャラリーからお借りしています 某Yさん、いつもありがとうございます


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2024年6月1日土曜日

幕間(まくあい) 2

始祖「お待たせしました、おじ上」
アーロン「ヴラド、その品のない格好は何だ」
始祖「え? いけませんか」
始祖「ヨシイクゾーへのリスペクトを込めたTシャツ(※後述)なんですが」
アーロン「ヨシイクゾーって誰だ」
始祖「…で、ご用件は何でしょうか」
アーロン「この間のレイチェル嬢の件だが」
始祖「例の見合い話ですか? あの時きっぱりとお断りしたはずですよ ぼけたんですか」
アーロン「…… わしゃ、まだぼけとらん」
始祖「何度も言っているとおり、嫁さんをもらう気はさらさらありませんって」
アーロン「まあいい 気が変わったらいつでもそう言え おまえにふさわしい花嫁を探してきてやる」
アーロン「ただし『ひとり』に限る」
始祖「…… (まだ根に持っているな)」
参考記事:存在の耐えられない重さ「続・私は如何にして心配するのを止めて吸血鬼を愛するようになったか 5」「6」

三男「始祖様」
三男「吸血の際(なるべく)人間を殺さないようにと決められたのは始祖様の代からとお聞きしていますが」
三男「それは何ゆえでしょうか?」
始祖「吸血するたびに殺していては次の獲物を見つけるのがめんどうだろう」
始祖「記憶さえちゃんと消去しとけば問題ない ひと月もすれば、またそいつから吸血できる」
三男「合理的というより何かケチくさい気がしますが」
始祖「……」
参考記事:献血の基準/次に献血できるまでの間隔(日本赤十字社 東京都都赤十字血液センターHPより)
三男「では、ケチくさい僕から始祖様に折り入ってお願いがあります」
始祖「あん?」
三男「今後は、飲みもしないカクテルを量産するのはやめていただけませんか 材料費もバカになりませんから」
始祖「………」
始祖「あいつのあの物言い、誰かを思い出させるな」
次男「誰かって誰ですか?」
始祖「…ひとりごとだ さらっと聞き流せ」
次男「承知しました ところでこのカクテル、俺が飲んでもかまいませんか」
始祖「ああ、好きにしろ」


次男「♪」

RRR…
始祖「何だ、ギャリーか みんな元気か? …え?」
始祖「エースが吊り橋から落ちた!?」
始祖「…記憶喪失?」
「牧場生活に出会いを求めるのは間違っているだろうか 1」に続く




今日の始祖様:このTシャツは某Yさん作のカスタムコンテンツです 
参考動画:バイオハザード・ヴィレッジ [吉幾三]
始祖様は亡き母上アイリーンに生き写し…といわれますが、実際はさほど似ていません おじ上のアーロンはかつて彼女に片思いをしていたという裏設定あり 
参照記事:晴天をほめるには日没を待て「幕間 1」「2」



今日の三男:人に厳しく自分に甘く
次男「おまえ、この間始祖様に『飲みもしないカクテルを量産するな』とか言ってたよな」
三男「…… 仕様ですからしようがありません」
次男「駄洒落かよ」
三男「カクテルを無駄に作りすぎる仕様は次回のアプデで変更していただけませんか、EAさん」←メタ発言