2024年8月9日金曜日

奥様、お手をどうぞ 1



ヴラドの話が聞きたいって? 
ああ、いいさ 話してやろう
今日は何だかくっちゃべりたい気分だしね
あいつと初めて出会ったのは、そう、かれこれ40年も前
*「おかえりなさい、ボス」
その頃のあたしはスピネリ一家というギャング団の女首領だった
*「フォルテ一家との交渉はいかがでしたか?」
ドニア「大成功さ 来月から大きな仕事をひとつ任せてもらえることになったよ」
ドニア「あたしの留守中に変わったことは?」
*「特に何も… バリトン一家の三下と小競り合いがあったくらいで」
バリトン一家は、最近この町にやってきた同業者だ 新参者の彼らは何かにつけ、うちの一家を目の敵(かたき)にしているフシがある
*「あ、そういえば、ボス お聞きになりましたか、例の吸血鬼の噂」
ドニア「吸血鬼?」
*「歳の頃30前後の男ばかりを襲うんだそうで」
*「被害者のいずれも命に別状はなし、ただ襲われた時の記憶はぽっかり抜け落ちているそうな」
ドニア「男ばかり襲うのかい? そいつは女ヴァンパイアかい」
*「さあ、それもはっきりしないそうですよ」
ドニア「わからないことばっかりじゃんか」
*「もうひとつだけわかっていることは、被害者はみな黒髪だってことくらいですぜ」
ドニア「ふん、ばかばかしい スペースシャトルが宇宙(そら)を飛ぶ時代に、ヴァンパイアだって? 懐古趣味もいいところだね」
そんな時だった ドアをノックする音が響き渡ったのは
ドニア「? 誰か来る予定があったっけ?」
*「さあ」
*「俺が見てきます ボスは飲んでいてください」
*「誰だよ、こんな夜更けに」
バリトン一家の急襲を受けて、あたしたちスピネリ一家が壊滅状態になったことだけをここに記しておこう
どうやって町外れまで逃げてこられたのかはわからない
でも、もう一歩も動けなかった このままあたしは死んじまうのかと思った矢先
*「血のにおいがすると思ったら」
*「死にかけのばあさんかよ」
ドニア「ばあさん呼ばわりはよしとくれ ちゃんと『ドニア』っていう立派な名前があるよ」
*「これは失敬、ドニア …俺が見たところ、持ってあと40分、いや39分の命ってとこかな」
ドニア「あんた医者かい? とてもそうは見えないけど」
*「最後に言い残す言葉はあるか」
ドニア「…… 死にたくない」
ドニア「こんなところで死んでたまるかよ」
*「…… 死なずにすむ方法があると言ったら?」
それがヴラドとの最初の出会いだった


本日のNGシーン:なんでヴァンパイア、すぐ死んでしまうん?
撮影のために天候を変えようとしただけなのに、日焼け死にしてしまう始祖様 用がすんだらちゃんと屋内に避難させろや

追記:ドニアばあちゃん(ヴァンパイアver.)は現在、某所で行われているバチェラーチャレンジに参戦中です 最後まで残る気はしませんが頑張ってほしいです ←応援する気0かよ

※注:スピネリ一家の手下ども4人は某Mさんからお借りしています  ありがとうございます 某Mさんのブログはこちら → Good Life


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